産業振興 過去の受託業務一覧

令和元年度 沖縄市「音楽文化推進調査業務」

 沖縄市の音楽業界の産業振興のための調査を担当しました。

【担当者コラム】 キーワードは「ニューミドルマン」

 本業務では、沖縄市の音楽業界の産業振興のための調査を担当しました。整備当初と音楽に関する環境が大きく変わり、ミュージックタウン音市場の存在、また街への波及効果について再度見直す必要が出たためです。施設展開や、稼働率の問題、周辺地域への波及効果等がいくつかの課題解決が必要でした。
 様々なヒアリングを実施した結果、現代の音楽産業について興味深い結果が出ました。サブスクリプションがメインの時代となり、その消費者ニーズを把握するには「ニューミドルマン」という存在が重要な役割を持っているということです。ITによって消費者の動向を入手しやすくなった今、より多くの消費者のニーズを把握している企業やアーティストが業界で強い力を発揮しています。
 一方でライブにいくファン数は確実に増え、そのグッズの売り上げも伸びていることが分かりました。
また本業務の中で音楽や芸術の公演に定額で参加できるサブスクリプションサービスを始めた若手企業にもオンラインヒアリングを行いました。
 今回の調査は、このように音楽産業の変化を分析しただけでなく、その変化に対応して沖縄市の音楽産業振興の方法をどのように変えていくべきかなどについて、ご提案しました。

2022年01月14日

令和元年度 沖縄市「沖縄市商店街等実態調査業務」

 沖縄市内の中心市街地を軸に各地域特性を活かした商業の発展を目指すため、必要な施策検討の資料として、各商店街等の実態に関する調査と統計データ等を活用した整理・分析を行いました。また、銀天街の商業機能の著しい衰退に歯止めをかけるとともに活性化に向けた取り組みについて地域住民と意見交換等を行い、道路形態の在り方をツールとしてどのような商業地として活性化すべきか方向性について検討しました。

【担当者コラム】 商店街を盛り上げる「プレイヤー」の存在

 商店街の調査の中で、多くの若い人がお店を営んでいることが分かりました。商いのスタートアップの場として商店街を利用する人、商店街の雰囲気が好きな人、音や煙を出してもいいから利用する人・・・この方々の共通点はエネルギッシュなこと、こだわりを持ち、一緒に行動できる仲間をもっていることです。「この方々がつながれば、もっと発展的なことができるかもしれない」と感じました。

 かつての商店街組合単位や通り会単位ではなく、感性や共通の目的、達成感や満足感によってつながる活動を基本に、商業の在り方を考えるときが来ているのかもしれません。そのために行政や商工会議所も、そのような方々の魅力を引き出す戦術を考えることが重要だと思います。普段大型ショッピングモールを利用する人も、商店街にしかない魅力を感じた時ファンになってくれるかもしれません。

2022年01月14日

平成29年度 沖縄市「沖縄市ものづくり産業振興ビジョン策定業務」

 沖縄市が進めてきたものづくり産業の各施策を検証するとともに、新たな「沖縄市のものづくり産業」の方向性を整理し、今後のものづくり産業振興方針を策定しました。

【担当者コラム】 ものづくり産業のコラボレーション

 沖縄市には様々なものづくり産業があり、その産業のコラボレーションも含めた新たな事業展開やその試験的な取り組みを行う業務です。まずは特徴のあるものづくりの調査で、代表の方々と話しをする機会を作りました。木工芸、そば製造業、アロマオイル製造、畳、泡盛、電気自動車、コーヒー豆自家焙煎、金型製造など、私たちが知らなかったものづくりの現場や話を聞くことができ、刺激的でした。
 試験的な取り組みとして、アロマオイルを使ったセラピストによる「出張ハンドマッサージ」と、デザイナーと工芸作家のコラボレーションによる商品開発を行いました。特にハンドマッサージはマッサージだけでなく、その施術途中の会話が癒しにつながり、とてもリラックスして眠たくもなるそう。神経を使う職業や、女性の多い職場などで、ちょっとした場所と時間させあれば、福利厚生の特典などとして事業化可能と考えています。

2022年01月14日

平成24年度 うるま市「農水産業振興戦略拠点施設事業計画等策定業務」

 農水産業振興戦略拠点施設を整備するにあたり、事業の可能性、方向性を分析検討するための事業計画書の策定と土地収用法に基づく事業認定書の作成業務を担当しました。

【担当者コラム】 若い農業人

 うるま市には沖縄県の農産物の指定産地に指定されている種目が多くあります。一方で、県全体では耕作放棄地の面積も増加しています。そのような状況の中、農水産物の消費を喚起し、新たに農業や水産業にチャレンジする人を増やそうとする施策の1つとして、事業の基本的な骨格をつくる作業を担当しました。
 まずは、現業として農業に携わっている方々の話を聞いたところ、その方々の多くが若い方々で女性も多いことが分かりました。販売する場所として直販所的な事例が出ましたが、それぞれメリット、デメリットがあるようです。事例を調べているうちに、定期的にスーパーの店前で野菜の軽トラ販売をしている事例を見つけました。産地から結構な距離の場所、さらにそのスーパーでも野菜は販売していてバッティングしてしまうのではないかと思われますが、実はイベント的な要素によって集客効果があることから、スーパー全体としてはプラスにつながっているということでした。

2022年02月14日

平成28年度 那覇地区漁業協同組合「水産拠点国際競争力強化計画事業」

 県漁業協同組合連合会が競り機能を有する那覇市の泊魚市場を糸満漁港内に移転を進める方針を固めた中、那覇市がもつポテンシャルを活かしながら漁業者、漁業協同組合、漁業関連流通行業者が連携して、那覇市の水産業の今後の事業展開を前提とした事業計画を策定する調査を担当しました。

【担当者コラム】 早朝のせり

 那覇市泊にある「いゆまち」は沖縄鮮魚卸流通協同組合が運営しており、その日に水揚げされた魚介類が買える施設です。県の水産市場施設の競り機能を糸満漁港市場へ移転する問題と、HACCP導入の問題でこの施設の存続が課題になっていました。この調査で分かったことですが、一言で漁港の市場といっても様々な団体で構成されています。その意見の集約も一つの課題でした。
 いゆまちは地元県民だけでなく観光客にも人気で、その場で食べられる新鮮な魚介類を使った料理の数々など、人気スポットとして知られています。早朝の競りの見学にも行きました。値段を決めるための札のようなものを開け閉めする動作が面白い!
 道路が新たに施設の上を通過することも含め、今後も糸満市の施設との役割分担やHACCP認証の問題などがあり、那覇市とどのように連携していくかが課題だと考えます。

2022年02月14日